注文住宅の建築コストを安く抑えるテクニックについて解説!

注文住宅は多くのことを考えねばなりませんが、その一番の問題は価格です。できればコストパフォーマンスに優れた家を建てたいですよね。ここでは、注文住宅で予算オーバーが起こる主な原因、注文住宅の建築コストを安く抑える方法、建築コストの削りすぎは住みにくさの原因になる点について解説します。
注文住宅で予算オーバーが起こる主な原因
注文住宅は、建売住宅と比較して予算オーバーが起こりやすいものです。では、なぜ予算オーバーが起きてしまうのでしょうか。
それは「建築後の住宅を実際に見たことがないから」というのが大きな要因でしょう。当然ですが、引き渡し前の住宅に住むことはできません。これは建売住宅と違い、注文住宅が実際に住んだ時に必要な設備、最適な間取り、生活導線、求める建材などを引き渡し前に完全一致させて決定することは物理的に不可能ということを意味します。
では、どうすればよいのか。
それは、極力理想と現実の乖離を少なくすることです。住宅購入に関して、理想は非常に重要な意味を持ちます。理想の生活を基にした住宅のイメージがなければ、何も始まりません。
しかし、現実はもっと重要です。あなたの収入に応じた生活を維持し、かつ住宅を維持することのできる支払いの中で、もっとも自分にあった住宅を建築しなければならないからです。このように、住宅購入はかなりシビアな行為であるのにもかかわらず、現実を無視して自分の求めるものを追加、要求してしまうため予算オーバーが起こるのです。
具体的には「キッチンは毎日使うものだからもっともグレードの高いものを選択したい」「雨戸の開け閉めが面倒だから電動シャッターにしたい」「標準でできる設備では物足りない。もっとグレードの高いものでないと」といったことを積み重ねるうちに数百万円、場合によっては1千万円近くのオプション費用がかかることになり、いとも簡単に予算オーバーは起こることになります。
注文住宅の建築コストを安く抑える方法
注文住宅の建築コストを安く抑える方法は非常にシンプルです。それは「何を重視して住宅を建築したいかを明確にする」ことです。
「設備や生活動線、間取りは二の次、価格を優先したいが注文住宅がいい」というのであれば、企画住宅や建築費用数百万円と謳っている建築会社を選択すべきです。そのかわり、間取りや建材の仕様は非常に限られたものになるでしょう。
「価格も大事だが、設備や間取りなどはこだわりがある。建売住宅のような決まりきったものでは満足できない」というのであれば、設計の自由度が確保できる建築会社を選択し、お金をかける部分を明確にして分配すれば満足感の高いものが手に入るでしょう。
そのかわり「キッチンの標準仕様では満足できないので、ワンランクオプションでよいものを選択する。内装もワンランク上げたいが予算オーバーするので、妥協しよう」「リビングをもう少し大きくしたいが、これ以上大きくすると設備や造作にお金をかけられない。間取りの再考をしよう」などといった選択を迫られることが考えられます。
また、オプションの付け方にも予算を抑える要素が存在します。建築会社の多くには、標準仕様というものがあります。建築会社は、営業する時に「このくらいの大きさの家では、標準仕様ではこれくらいの値段になります」といった説明をします。これは、あくまで標準仕様での話です。
「建築会社の標準仕様で満足のいく生活ができるのか」といった疑問に答えるなら、回答は「人によっては可能ではあるが、不満足である部分がある」といった回答になります。なぜなら、建築会社の標準仕様は多くの人にとって「敢えて」ちょっと物足りない仕様になっているためです。
ここから我々が考えねばならないことは「オプションを意識した余裕を持った資金計画を立てること」「ひとまず理想のオプションを詰め込み、必要ないものを削ぎ落としていく」といったことになるでしょう。「オプションを意識した余裕を持った資金計画を立てること」は、上記で説明した通りです。
「ギリギリ生活できるかも。買えるかも」ではダメです。建築後の生活と資金計画を最重要視しましょう。「ひとまず理想のオプションを詰め込み、必要ないものを削ぎ落としていく」は、有効な手段になります。多くの検討を積み重ねることで、実際の生活イメージに近づき、本当に必要なものが煮詰まって見えてくるからです。
建築コストの削りすぎは住みにくさの原因にも!
上記のように、コストパフォーマンスのよい住宅を求めるあまり、必要なものまで削ぎ落としてしまっては、住んだ後の満足感を損ねてしまうかもしれません。追加でかかるものについては優先順位を明確化し、比較検討することで削りすぎを抑制できるので、意識しておきましょう。
まとめ
注文住宅で予算オーバーが起こる主な原因、注文住宅の建築コストを安く抑える方法、建築コストの削りすぎは住みにくさの原因になる点について解説しました。注文住宅は多くのことを考えねばなりません。しかし、もっとも重要なことは建築後の生活をイメージし「何が重要で、外せないことなのか」を明確化することです。上記を参考に納得のいく理想の住まいを手に入れてください。